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定期歯科健診の受診行動、歯科医院側の環境が影響

東京医科歯科大学らの研究グループによると、定期歯科健診受診の要因として歯科医院側の要因が強く影響するそうです。(4月14日発表)

  

定期健診の受診に影響する要因は、患者さん個人に焦点を当てた研究がほとんどで、教育歴や収入といった社会経済的要因の関連が多く報告されています。

一方で、歯科医院側の要因を分析したものは見たことがありません。

今回の研究では、歯科健診受診に影響する要因に、患者個人の年齢や性別、教育歴や経済状態に加え、歯科医院側の要因として、歯科衛生士数、歯科衛生士専用ユニットの有無、歯科保健指導の時間との関連を調べています。

この項目を挙げた時点で、全て多い方が良い、という想定はつきますが、結果としても想定通りのものです。

    

その要点は

  • 12,139人の歯科患者(平均年齢55.4歳、男性35.7%、女性64.3%)のうち、治療に通っている患者は63.0%、定期検診を受けている患者は37.0%
  • 患者個人の年齢や性別、教育歴や経済状態を調整したうえでも、「歯科衛生士専用ユニットがある」「歯科健康教育に20分以上かけている(0分と比べて)」「歯科衛生士が3人以上いる歯科医院(0人と比べて)」の歯科医院で定期検診を受けた患者の存在率比は、それぞれ1.17、1.25、2.05と有意に高い結果となった
  • 患者が定期歯科健診を多く行っている歯科医院に移ると、定期健診をするようになる確率は1.69倍に増加することが推定されたという

というものです。

 

一番有意に高い結果となっているのは3人以上の衛生士(ただし0人と比べていますが・・・)がいる歯科医院では定期健診を受けている患者さんが多いというものですが、定期健診の患者さんが多いから衛生士が多いともいえるわけで、衛生士が多ければ、定期健診が多いとは言えないんじゃないか、と個人的には思いつつ・・・ただ、一方で衛生士を3人以上雇用し続けられる環境を持つ医院は、働きやすい環境が揃っているということも思いました。 

  

こういう因果関係ではなく相関関係、とくに必要条件も十分条件も定義されていないものは、読み取り方に依って全く違う解釈になることがありますが、参考程度にしながら、自院と比べて考えると何かヒント発想の幅を広げてくれることがあります。ぜひ、一度お試しください。

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